在来種と外来種

更新日:2025年1月3日

淀川流域における在来種と外来種の概要を解説。種構成の現状、両者の生態学的関係、保全上の課題を紹介する。

1. 種構成の概要

淀川流域には約600種の維管束植物が生育するとされ、そのうち約30%が外来種である。河川敷は特に外来種の割合が高い環境である。

1.1 種数の内訳

カテゴリ 推定種数 割合
在来種 約420種 約70%
外来種(帰化植物) 約180種 約30%
うち特定外来生物 約10種 約1.7%

1.2 歴史的変遷

淀川の植物相は、人間活動の影響を強く受けて変化してきた。

  • 1900年代初頭: 在来種中心の植生
  • 1950〜70年代: 高度経済成長期に外来種増加
  • 1980年代以降: 外来種の定着・拡大
  • 2000年代以降: 特定外来生物の指定・対策開始

2. 在来種・外来種の定義

生物多様性保全の観点から、在来種と外来種を区別することは重要である。

2.1 用語の定義

用語 定義
在来種 人為的影響なしにその地域に生育する種
外来種(帰化植物) 人為的に他地域から持ち込まれ定着した種
侵略的外来種 生態系・人間活動に悪影響を与える外来種
特定外来生物 外来生物法で指定された規制対象種

2.2 導入時期による分類

  • 史前帰化植物: 農耕文化とともに渡来(イネ、ムギなど)
  • 旧帰化植物: 江戸時代までに渡来
  • 新帰化植物: 明治以降に渡来
判定の難しさ
在来種か外来種かの判定は必ずしも容易ではない。化石・古文献の記録、分子系統解析などから総合的に判断される。

3. 淀川の現状

淀川の各環境における在来種・外来種の分布状況を概観する。

3.1 環境別の外来種割合

環境タイプ 外来種割合 主な外来種
高水敷(乾燥地) 50〜70% セイタカアワダチソウ、ブタクサ
低水敷(湿地) 20〜40% アメリカセンダングサ
河畔林 30〜50% アレチウリ、クズ
水際・水中 10〜30% オオカナダモ、ホテイアオイ

3.2 在来種の減少

外来種の増加に伴い、一部の在来種は減少傾向にある。

  • カワラナデシコ: 河原の減少・外来種との競合
  • カワラハハコ: 砂礫地の減少
  • フジバカマ: 野生個体群はほぼ絶滅

4. 保全上の課題

在来種の保全と外来種管理における主要な課題を整理する。

4.1 外来種の問題点

  • 競合・駆逐: 在来種との競争で優位に立ち駆逐
  • 遺伝的攪乱: 近縁在来種との交雑
  • 生態系改変: 窒素固定等による土壌環境の変化
  • 人間活動への影響: 花粉症、農業被害など

4.2 管理の方向性

アプローチ 内容 対象例
防除・駆除 侵入防止、個体群の除去 特定外来生物
管理抑制 優占度を下げる管理 セイタカアワダチソウ等
共存容認 影響が軽微な種は容認 シロツメクサ等
在来種復元 生息地の再生・復元 希少在来種

5. 詳細ガイド

在来種・外来種についてより詳しくは以下のページを参照。

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参考文献・免責事項
本コンテンツは2025年1月時点の科学的知見に基づいて作成されている。種数・割合は調査方法により異なる場合がある。