在来種

更新日:2025年1月3日

淀川流域に自生する主要な在来植物を解説。河畔林、ヨシ群落、草地などの環境別に代表的な種を紹介する。

1. 河畔林の在来種

淀川の河畔林は、洪水攪乱に適応した樹種で構成される。

1.1 主要な高木

種名 科名 特徴
エノキ アサ科 最も普通、鳥が果実を好む
ムクノキ アサ科 エノキに似る、葉がざらつく
センダン センダン科 淡紫色の花、落葉後も果実残る
アキニレ ニレ科 翼果、秋に小花

1.2 ヤナギ類

ヤナギ類は河川敷を代表する樹木群である。

  • カワヤナギ: 葉裏に絹毛、水際に多い
  • タチヤナギ: 葉両面無毛、やや高い場所
  • コゴメヤナギ: 葉細長く光沢、河川敷に普通
  • ジャヤナギ: 大木になる、堤防沿いなど
ヤナギ類の生態的役割
ヤナギ類は洪水後の裸地に最初に侵入する先駆種であり、河川生態系の遷移において重要な役割を果たす。

2. ヨシ群落の在来種

ヨシ群落は淀川を代表する植生であり、多くの在来種で構成される。

2.1 優占種

種名 科名 特徴
ヨシ イネ科 高さ3〜4m、水辺に大群落
オギ イネ科 ヨシより乾燥地、穂に芒なし
ツルヨシ イネ科 匍匐茎で広がる、水際
クサヨシ イネ科 やや小型、5〜6月開花

2.2 随伴種

  • マコモ: 深い水辺、食用にもなる
  • カサスゲ: 湿地に群生
  • ヒメガマ: 細い穂、浅い水辺

3. 草地の在来種

河川敷の草地には多様な在来草本が生育する。

3.1 イネ科草本

種名 特徴 生育環境
ススキ 株立ち、芒あり 乾燥した草地
チガヤ 白い穂、地下茎で広がる 堤防法面など
ネズミムギ 牧草起源だが在来化 草地に普通

3.2 マメ科草本

  • クズ: つる性、紫紅色の花、侵略的
  • カラスノエンドウ: 春に紅紫色の花
  • ヤハズソウ: 葉がV字に切れる
  • メドハギ: 秋に黄白色の花

4. 水辺の在来種

ワンドや池沼には在来の水生植物が生育する。

4.1 抽水・浮葉植物

種名 科名 生活形
ガマ ガマ科 抽水植物
ミクリ ガマ科 抽水植物
ヒシ ミソハギ科 浮葉植物
アサザ ミツガシワ科 浮葉植物(希少)

4.2 湿生植物

  • セリ: 春の七草、湿地に群生
  • ミゾソバ: 秋に淡紅色の花
  • クサヨシ: 湿った草地に群生

5. 希少な在来種

淀川流域で減少している在来種を紹介する。

5.1 減少している種

種名 減少要因 保全状況
カワラナデシコ 河原の減少、外来種競合 個体数減少
カワラハハコ 砂礫地の減少 大阪府RDB
フジバカマ 湿地の減少 野生絶滅危惧
アサザ 水質悪化、ワンド減少 準絶滅危惧
希少種保護の注意
希少種の採集は控え、生育地情報の拡散にも注意が必要。観察・撮影にとどめ、保全活動に協力を。
参考文献・免責事項
本コンテンツは2025年1月時点の科学的知見に基づいて作成されている。希少種の分布情報は保全上の配慮から一部非公開。